給与所得者再生という選択

A子さんは、お買い物が大好きです。
A子さんは、事務職のいわゆるOLとして会社に勤めており、手取りはおおよそ20万円。
実家で両親とともに暮らしているので、お給料のほとんどはお小遣いという状況でした。

お買い物好きの彼女は、手に入れる物の金額がエスカレートし、カードローンなど複数の会社からお金を借りる状態となり、多重債務者となってしまいました。

A子さんは、借入総額が1000万円を超えたところで、弁護士への債務整理相談をしました。
ここで、A子さんの現状を整理します。

1、借入総額が1000万円超
2、事務職の給与所得がある
3、金銭の使い道が買い物に限定されている。

多重債務を整理する場合、任意整理、破産手続き、個人再生手続きといった債務整理手段があります。

しかし、A子さんの場合は、金銭の主たる使用方法が「お買い物」です。

例えば、破産手続きの場合に必要な免責許可決定(裁判所)がおりない可能性が高いのです。
債務が免責される為には、免責が認められるだけの理由がなければなりません。
A子さんのように「お買い物」によるいわゆる無駄遣いに該当するような場合は、免責不許可事由にあたる可能性があるのです。

次に、任意整理です。
代理人が、債権者と返済について新たな合意を形成する手続きを進められるか考えてみます。
A子さんの場合は、債権者がお金の使用用途を把握しています。
債務の減免を申し出た場合、受け入れられる可能性は低いと考えられます。

このことから、次に検討する個人再生での手続きも給与所得者再生を選択すべきだと考えられます。
なぜなら、小規模個人再生手続きは、債権者の投票が必要だからです。
投票によって再生計画に反対する債権者が多いと、個人再生手続きを進められません。

給与所得者再生は、可処分所得額の2年分より多い額を支払う再生計画にしなければならないので、場合によっては、小規模個人再生よりも返済額の総額が多くなります。また、再生手続き後7年以内に破産した場合免責決定が原則認められないという効果も発生します。

さて、個人再生手続き後のA子さんは、給与所得内の生活ができるよう、ご両親と家計簿をつけながら月々の返済を続けています。

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ